
ダイエットにおける問題がいかに大きな更なる問題のきっかけになることもあるかということを、もう少しみていきましょう。多くの女性は、中学や高校のときに何らかの理由でダイエットに関心を持ちます(もちろん小学校のときから肥満で問題になっている場合に も多くありますが、これは後に回します)。この思春期の時期に、男の子や友達に注目をご浴びてモテたり好かれたいがために、痩せようと努力し始めたとします。
しかし、ここに落とし穴が待っています。この落とし穴にはまってしまうと自力では抜けられなくなってしまいます。それは、その子がなぜ痩せようと思ったのかの動機の背景に関わっています。それは、幼少期からこの時期までの家庭環境に問題があります。親は子供にかまわず、子供も親との関係が希薄で親に対する不満や悩みがあった場合や、夫婦喧嘩やいさかいが絶えず家の中での居心地が悪い場合、子供は学校などにおける人とのかかわりで悩むようになります。自分に問題があるので友達とうまくやっていけないとか、自分は人に好かれない人間だと悩むようになっていきます。このように自分を責めるだけです。どのように人とかかわればよいかを教えてくれる人も学ぶ機会もなく苦しみます。両親に自分を理解してもらうこともなく、自分を分かってくれる人がいない孤独な心の中で、自分というものを見失ってしまいます。白分の価値が分からなく自信を持てなくなっています。自分はつまらないから人は自分のことを大事にしてくれない。また、評価し認めてくれることがない。だから自分は生きている価値がないとまで思いこんだりすることで、どんどん食べるようになる。どんどん食べることや不良化し遊ぶことで現実逃避を図る。そうやってごまかしても心はむなしくなるばかりだし、何も満たしてくれないがどうしてよいか分からなくなり、流されていきます。
一人で悩むケースと仲間の中に入って慰めあうケースがありますが、一つの現実逃避の手段として食べるようになります。しかし、太りたくないので食べた後、人に分からないように吐く過食嘔吐症に陥ることもよくあります。もっと人に好かれるために、注目を浴びるために、どうしたらよいかを考えたとき、内面を見つめることがない心は外見上の世界にのみ目がいくようになってしまいます。もっと痩せて、美しくなり、テレビに出ているアイドルやタレントのようなよいスタイルに少しでも近づけたら、もっと人から注目を浴びることができるはずだと頑張り始める。そこから限度がない拒食症にはまっていく人がいます。状況によっては醜形恐怖症(自分の顔や身体が醜いので人から受け入れられないという思い込み)などの様々な神経症に発展することもあります。
肥満にしても心の病にしてもある一定線を越えてしまうとそこから引き返すことは容易なものではありません。しかし、そうなってしまったからには、腰を据えて自分を見つめなおし、そうなった原因を直視しながら根本から自分を改善していくことの必要性を考えてください。もう表面的なだましだけでは何の解決にもなりません。また同じような事態が自分を苦しめるだけだということを理解し受け入れていかなくてはなりません。そして現実と根気強く戦う覚悟が必要となります。
心を治すとは
催眠療法に限らず、悩める心をいかに癒すか、苦しい症状をいかに切り離してやるかという行為は、治す側が一方的に何かをして相手の心を変えていくことではありません。いわゆる治療家が、治してやるぞという高ぶった気持ちで相談者に接することがあるとすれば、その治療家は決して人の心を癒し治していくことはできないでしょう。悩める相談者の心に向かい合ったとき、なぜそのような症状に苦しむようになっていったかを相談者自らの人生を振り返るお手伝いをまずしなければなりません。それは、相談者が自分の心を客観的に見つめなおし、自らどう修正しなければならないかに気づかせることでもあります。そうして今までの人生において、不幸にも歪んでしまっていた心の状態を自ら修正していくことができるように導くことが、相談者の心の向上につながり、悩める心が力を取り戻していくのです。
こうすればよい、こうあるべきだと自分でも分かっているし助言もされる。しかしながら、どうしてもそう改善できないで相談者は悩み苦しんでいるのです。そうできない自分に嫌悪感を抱いてもいるでしょう。しかし、意識では分かっていることができないときは無意識からそうさせない力が働いていることを悟らせ、無意識の世界の歪みやしこりを解消するお手伝いをしてやらなければなりません。催眠状態の中で相談者の無意識の扉を開き間違った方向へ働いている力を修正してやることで、自分でも納得のいく生き方ができるようになり、症状などがあれば治っていきます。






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